表紙買い。短編連作にしては一話が長め? 『【塔】を一層ずつ下りていく、その層ごとに違う世界』という設定から、キノの旅と比べられるのは仕方がないところか。
キノはどちらかというと寓話的なエスプリが効いているのに対し、こちらは作者による世界観の練り込みが感じられます。作者ワールド。 惜しむらくは、その世界観を、一巻だけでは表現し切れていなかったことか。カエルの説明とか、メインキャラにも関わらずほとんどなかったし。 プレストーリーからも、深くまで突っ込んで考えているなぁという感想は浮かんでくるのですが、世界は広いのに、舞台が狭い。逆にも言い換えられるかな? 『下りていく』ことが目標なのに、短編の順番が時間の流れと逆行していくのは、使い古された手法ながら、この作品には合っていたと思います。短編の最後=物語のはじめの話は、けっこうお気に入り。 色々な意味で、『惜しい作品』でした。続刊が出ているみたいなので、メモ。今回足りなかった『惜しさ』を、続きを出すことで埋めることができるか。
by sakuragi_takashi
| 2007-05-22 02:36
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