【あたりまえだけど、とても大切なこと―子どものためのルールブック】リードレポート
全米最優秀教師賞を受賞した、ロン・クラーク氏による「子どもとの50のルール」。教育学部の同輩に薦められました。貸されるままに放っておいて、気が向いて読み始めたら、いやぁ、サクサク読み終わりました。もともと『子ども向けのルール』だけあってのことでしょうか。

メリケンの教育書なんぞ、どんなもんかと思って読み始めましたが、まず意外なことに、こういったやり方はやっぱり珍しいんだろうけど、宗教色が薄い。邦訳する際に五つのルールがカットされているみたいですが、理由が「日本に合わない」ということなので、その辺の事情かも。宗教を別にして道徳教育をする国なんて、日本ぐらいだと思ってました。専売特許じゃなかったのか。(←世界が狭い)

いやはや、そして、良いことが沢山書いてありました。50のルールの中から、私が気に入ったものや使えるもの、ちょっと突っ込んでおこうかなぁと思うものを、私の考えを添えながら、いくつかご紹介。


ルール1・大人の質問には丁寧に答えよう
 敬語というものは、便利なツールであることを教える。今時分、「敬語とかどうでもよくね?」みたいな機運がところどころに見られたりしますが、やっぱり敬語って(言い方は悪いですが)便利ですよ。似非体育会系として「敬語使わないとか、ムリ」という経験論もありますが。(w

ルール4・討論する時、相手の意見を尊重しよう
 議論とは、『相手を論破するため』に行うのではなく、『互いの意見を合わせることで、よりよい結論を目指すため』に行うもの! 話し上手は聞き上手。

ルール8・「ありがとう」を言おう
 小学校の時にやった、『「ありがとう」と言わない重さ』を思い出した。

ルール20・許可なく席を立たない、発言をしない
 『手を上げ、指名された時』『質問に答える時』『休憩時間、ランチタイム』『それ以外で指名があったとき』 左の条件以外では、学校の中で話をしてはならない。
 この間、授業研究の講義で、日本の教育実習生の授業風景を見る機会がありました。実習生からの発問があると、子ども達は自分を指名してもらおうと大絶叫w 教室がすごいことになってました。「手の上げ方で指名する子を決める」のもいいですかね。

ルール24・誰かが叱られているときは、そちらを見てはいけない
 なるほど。

ルール48・現在を楽しもう
 著者が子どもに、自分が教えたことをうまく返されるシーンより。


「先生、生きることに忙しがったほうがいいよ。
 それがいやなら、急いで死んだ方がいい」

ひとまずはこれだけ。あまり引用しすぎるのもよくない(気がする)。
上記の例だけでは伝わりづらいですが、この一冊を通して主張されているのが、

『子どもは管理されること(システム)を好み、必要としている』

ということ。そもそも「こどもとの50の約束」なのだから、そういった流れになるのは当然ですが、それはさておき。
この50のルール、今の日本では受け入れられないのだろうなぁ。『全体主義的思想だ!』とかいうあたりで。「それぞれの国で、今、受け入れられるか」については、日本とアメリカの歴史の違いを考えきゃいけないかも。ホント、ある意味すごく『日本的』な教育論だと思ったんだけどなぁ。

アメリカは今まで自由の国であったし、こういう教育方針に対する嫌悪感というか、そういうものが薄い。『その発想はなかったわ』とでも言ったところ? 本の内容を見ていくと、訴訟は怖そうだけれど(笑)。
逆に日本は、今、ものすごく「ジユー」。それも、私にとっては間違っているように思えてならない形での。いちいちやることが極端なんだよなぁ。詰め込み→ゆとりもそうだけど。

冒頭でも書きましたが、宗教の概念を使わずに、見事な道徳教育をやってのけてます。紹介の方法上省きましたが、かなりの数(大半? 本を返したのでルールの番号さえ確かじゃないw)、各項目で道徳、マナーについてのことが細かく書かれています。

道徳とか、教育とか、そういうものの考えを、私はこの本を読んで、

『一人一人が他人を思いやる世の中になれば、みんな幸せになれるよね』

などと、少し壮大なメッセージをムリヤリ感じ取ってみた。(無理矢理かよ)


保護者との付き合い方、逸話や信賞必罰の考え、ビジネススキルに直結するルール(宿題についての一考)など、50のルールのを説明したあとも、なかなか実用的なものが載ってます。

いい本だった! 貸してくれた友人に感謝!
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by sakuragi_takashi | 2007-05-27 00:50
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