『Sister Princess 3』続編を空想する
ゲーム版シスプリはなぜ眠くなるのかの続き、という扱いになるかな。ちょっとテンションは落とし目で、ぬったりいきます。

前の記事のまとめはこうなっていました。


・ゲーム版シスプリは物語が単調だから眠くなる
・しかし、変化が起きず、妹との日常を安心して見ることができるのはシスプリの魅力でもある
・また、ゲームのシステム上単調な話しか作ることができない
・それらを解決する方法があるんだ、ぜ!

シスプリ2までのシステムは、毎日町マップ上に配置される妹を選択し、その度ごとに非連続的なイベントをこなしていく、というものでした。

そして、このシステムのために、毎日似たような事が起こり、それらのイベントが連続することがない。個々の話はつながらず、物語として進展していく事もない。
「物語を追う」という、作品を楽しむ際には重要となるモチベーションを維持しづらいため、刺激が薄く、結果プレイヤーは夢見心地になってしまう。

これが大まかなまとめです。


本記事では、以上の課題を把握した上で、

「PS3で出るであろうシスプリ3が『眠くならない作品』となるために、こうなったらいいなぁ」

という個人的な希望を、システムとシナリオ、2つの観点から述べたいと思います。(PS3のスペックが何に活きるんですか)



1.システムを変更する

システムは新しいものにしてしまうのがいいと思います。
何より、町での妹探索をなくすべき。

「妹を選択する」という過程は、はじめのマイシス選択で十分じゃないのかな。極端な話、後は各妹のルートに入っちゃっていいと思う。

もとよりシスプリにおいて、「選択肢恋愛術」というゲーム性は必要ないと私は考えています。

ギャルゲにおいて、選択肢システムが用いられるのは、「好感度を上げる」ためです。
ヒロインに対し、主人公が発する言葉を選ぶ事で、主人公とヒロインの距離を縮めていかなきゃならないから。そして、この過程に平行して、プレイヤーにもまたヒロインを好きになってもらわなくちゃいけないから。

しかし、シスプリ世界においては、妹の兄に対する好感度はハナっからMAX。
つまり、好感度を高めるという操作が破綻しているのです。


余談ですが、「ギャルゲー」であるからこそ、ゲーム性を入れたい、という製作側の気持ちもすごくわかる。
でも、一番大事なことは何かを考え続けて欲しいな、とも思う。その作品において、何を一番表現したいのか。これを考えて考えて、その結果「ゲーム性」を捨てる事になっても、いいと思う。キミキスのように、意義ある、必要なゲーム性を考案できるならいい。でもそうじゃないなら、「これ!」という一本通した串だけに忠実にモノを作ればいいと思う。


それと、もっと簡単な事も一つ。

だってみんな、その周回でこれと決めた以外の妹、選択しないでしょ?

あのメールのnew!という字を見ながら、それらを開くことさえせず(悲しいけど、 これ現実なのよね)に淡々と物語が進むのなら、はじめからなくていいよ!

だってさぁきっついんだよもうホント……! 雛子って私の脳内では大激論の末7歳(小学2年生)と定義されることとなりましたが(異論反論は認める。ぜひ議論しましょう)、指導経験上、8歳程度の子の発達段階において、キーボードを使うことは大変困難です。

学習指導要領の国語領域では、3年次でローマ字を習うことが定められています。この時にキーボードの使い方を一緒に教えてしまう事が多いのですが、発達段階的にはまだ早いと感じています。9歳くらいでも、ソフトキーボードが精一杯。

で、雛子ですが、さすがに携帯は持っていないでしょう(シスプリ2発売当時の、小学生への携帯普及の度合いを鑑みても)。(参照:2005年の子どもの携帯電話所有率
となれば、恐らく、雛子はキーボードによってメールを作成しているはずです。はたして、一体、どれほど苦労して文章を書き上げていることか。その姿を想像するとけなげでけなげで……。もうね、おにいたまはハァハァしたくなっちゃいます。(え?) どこぞのカエルがポストの前で三日間に渡って手紙を待ち続けたという怪談がありますが、下手を打つとこれと似た状況に陥りかねません。「おにいたまからの返信……まだかな……」受信確認連打。立派なヤンデレの出来上がりです。もしくは「暇つぶしのため」だったのがそちらがメインになりネト充化。こんな雛子はイヤだ。

ギャルゲーにおいては、よほどの意義あるゲーム性がなければ、一本道ルートクリック連打ボタン連打でいいんじゃね? というのが私の持論です。



2.システムの変更に伴い可能になる、長編シナリオの空想をする

システムに関しては、最初にマイシスを決定したのちに、ひたすら天広直人氏による立ち絵に萌える一本道×12、ということとなり、土台はできました。(なんか要素が増えてる)

では、そうして作り上げた場で表現すべき、各妹のストーリィとは何か。ここからがBallon d'orの本領発揮といったところですね、わかれ。というか、これがやりたかっただけという節もある。ほら、実習をはさみつつ、ここ最近ぬるい更新が続いてたもんだから。ハハハ。(乾いた笑い) もっと何かの記念でやれよとかそういった声には耳を塞ぐ。やりたい時にやる。「妹の誕生日だからしょうがなく」なんてなったら終わりっすよダンナ。誰だ私。




◇tale of 可憐,the theme - 『Nornir』

メインヒロインといえば過去の思い出でしょ、ということで、本家では活かされなかった公式設定を引っ張り出します。
副題、「三つ編みを解くとき」。
私は、可憐の三つ編みが呪いだと考えています。

可憐が三つ編みになったときのエピソードはSincerely Yoursで語られています。

兄と共に暮らしていた時に、可憐が不注意で自身の髪を切り落としてしまった。泣き出してしまった可憐に、兄が三つ編みを施す。ところでこのSincerely Yoursの可憐って適度にロリでいいですよね。
さて、この話ですが、私は可憐と兄の距離の話だと読み取っています。私と可憐は毎晩ゼロ距離ですけどね。
そして離れ離れになってしまう可憐と兄。まぁ私のことですが。(さっきから余計な一言が多い)

可憐にとって、「三つ編みを結ぶ」ということが、兄との関係を結び直す、断ち切らないためのおまじないみたいなものなんじゃないかなぁ、と思うのです。
シスプリ2では一緒に寝る、一緒にお風呂、中盤ではポニテと「三つ編みを解く」機会がありましたが、これらはいずれも兄との距離が近く、関係性が深まった時に見られるものです。
これらが、「お兄ちゃんが今そばにいてくれるから、三つ編みにしていなくてもいい」という気持ちの表れだと思ったりするわけです。
逆説的にいえば、この三つ編みが不安を象徴しているのでは、というのが私の睨んでいるところなので、過去、現在、そして先へという大きな流れの中で、可憐が何かを断ち切っていこうとする姿を描きたいですね。(いつの間にかライターになった気でいやがる)


◇tale of 花穂,the theme - 『Sure』

任せt

次期チア部部長に立候補させましょう。
花穂を語る上で絶対に外せないのが、自信のなさ。節操のなさではありません。

「お兄ちゃま、見捨てないでね……?」
この言葉にすがられる度に、私の胸は張り裂けそうになります。張り裂けそうになるのは胸です。決してジーンズのファスナーではありません。(分かったから)

助けて、助けて。花穂は一人じゃ何もできないの。目を離さないで。ごめんね。ダメな子だけれど。すぐにぐすってなっちゃうけど。がんばるから。がんばるから、だから、見捨てないで。

花穂のマイナス面をクローズアップすると、こういう心性が見えてくると思うんですよ。ただ、ただですよ。ここを間違えちゃあいけないんですが、花穂のすごいところは、兄を応援してあげたい、という、そのマイナス面からは考えられないほどの、プラスの気持ちを持っている。
私は人の悪い部分を見るより、いいところを見つけてあげたいと考えるタチなので、花穂もここを伸ばしてあげればいいじゃない。特に、チア部に対してはなんともいえず尻込んでいるところが多々あるので、その尻をなでまわす……じゃなかった、引っぱたいて……い、いや、違うぞ、そういう意味じゃ断じてないぞ、引っぱたいて、背中をちょっと伸ばす手伝いをしてあげたい。
そのために、竜崎先輩の花道イベントあたりからシナリオを始めて、花穂が新しいリーダーとなっていく軌跡を描く。1箇月という期間の中で、庇護される対象である妹から、少しだけ少女の階段を(性的な意味でなく)登るような成長物語になればいいんじゃないかなと思います。若干私の持つ教育観の視点が強いかも。


◇tale of 衛,the theme - 『Andante』

これ。(なんというクビキリサイクル)


◇tale of 咲耶,the theme - 『Terminal』

あえてインセストに触れることはないのかな、と思います。
私の中で咲耶という葛藤はあるべきところに決着が帰着し終着しているので、それを形にしてもいいのですが、ゲームのシナリオとするには不適。1箇月だし。対象全年齢だし。

それならば、ちょいと視点をずらして――字義通り視点を移しインタラクティヴに、様々な妹の視点から書くのも楽しそう。D.C.のさくら編みたいに、全員のシナリオを終えてからじゃないとTRUE ENDにいけないとか。そういう仕掛けがあってもいいんですよね。全国のお兄さま発狂。
シスプリ世界観の中心にいる咲耶ですし、全員の要素を取り込んだ総括シナリオ・最終ルートにして、シスタープリンセスを殺して解して並べて揃えて晒してやるのがいいのだろうな、と。


◇tale of 雛子,the theme - 『Scape』

これ
なんという再利用……というか、先の衛にしろ、このあわいにしろ、「俺衛」「俺雛子」を書ききっているので、伝えたいことを伝えるためには、こういうものを出しておく方が遠まわしに見えて早道なんですよね。過去ログはもっと活かすべき。
ちなみに、あとがきの絵題にもなっているScapeですが、アナグラムにもなってたりします。自分でこういうことをネタばらすことほどむなしい事はない。


◇tale of 鞠絵,the theme - 『Don't』

任s

鞠絵。鞠絵か。大仰な仕掛けをするなら鞠絵だと思う。色々小仕掛け(なんだそれ)はあるんですよ。他の妹をキーに取り入れて相互に作用()たり、千影をキーです。
「こういうシナリオで行け!」というには、まだ私自身が咀嚼しきれていない。うーむ。『加奈』やってから考えます。(


◇tale of 白雪,the theme - 『Life』

白雪は一番メッセージ性が強くなると思う。
「兄に姫がつくったものを食べてもらって、幸せな気持ちになってほしい」という白雪の売り文句(?)は、よく「他の妹だって料理はできる」「他のアピールが弱い」という評価を受けてしまいがち。
でも、私は違うと思う。
「食べること」は、もっとずっと重くて、そして語られるべきなのに語られていない領域だと思う。食べること、というのは「生きること」にほとんど重なっているように思います。
この辺りから、いつもの「兄が妹へ」の構図をひっくり返して、「白雪が兄を」というシナリオの方向性を持てればいいんじゃないですかね。


◇tale of 鈴凛,the theme - 『Ever』

夢のつばさでおk

ゲーム版の話をしますと、鈴凛のシナリオは全妹の中で一番よかったと思います。あのままでいいと思う。
「兄のそばにいたい」という気持ちと、「夢を叶えたい」という願いの間で葛藤する姿は、丁寧に描く余地が十分にあると思います。


◇tale of 千影,the theme - 『Shift』

戯曲『12人の怒れる妹』はまだなn

難しい。ライトノベルにすればいいのか、千影という要素を分解して、「女の子」をクローズアップすればいいのか。
どちらにしろ、下手するとAURAになる可能性の高い難敵。ちーファンは母数が多いので、集合知に期待します。人任せか。というかこのブログ被TB件数が4なんですよ。そしてその内自分で送ったのが3つ。


◇tale of 春歌,the theme - 『Intention』

まk

春歌も実はすごく難しいと思う。春歌は「動かない」から。

ギャルゲにおいて、ストーリィはほとんどが「主人公によるヒロインの修復」で語ることができる。
この基礎に従うとお話が作りやすいんですよね。なぜなら、「ヒロインが問題を抱えている→主人公とそれを解決する」という流れによって、お話はハッピーなエンドですし、主人公とヒロインの距離が近付くことに合理性を持たせる事ができるから。

その点見てみると、春歌は弱点がない。問題を抱えていない。容姿端麗文武両道炊事洗濯床上手。(ん?) その上に妄想によるコーティングが自信めいたものを彼女に与えています。
「学園のアイドル」「綺麗で頭が良くてスポーツ万能のお嬢様で」という設定のヒロインはそこらにゴロゴロしてますが、春歌のスペックと照らし合わせれば、比ではありません。

春歌ははっきりとしたヴィジョンを持っているんですよ。「兄君さまの伴侶になりたい」という。これがちっともぶれない。ハイスペックという地盤の上に立つ、この部分が他のあらゆるヒロインと一線を画し、春歌を春歌たらしめている要素になるわけです。
となると、ここにいかに穴をあけ、その後空いた空隙を埋めるか、ということがお話づくりの焦点になるわけですが……なにやら自分で8時間かけて掘った穴を8時間かけて埋めるかのようなやんばしさが残らないでもない。まぁ、ベタ甘ルートでいいんじゃないですかね。(グングニルを投擲気味に)


◇tale of 四葉,the theme - 『Check it』

意外なところでこの辺りの方に

四葉はストーリィとかいらない。チェキチェキしてからチェキっとチェキって兄チャマをチェキしつつもチェキがチェキしちゃったりなんかしてチェキっとなって少しこちらもチェキ!? とチェキり、そして最後はもちろんチェキようなら~。

いや、こういうシナリオも、12人いれば1つくらいあってもいいと思うんですよ。決して11人目に差し掛かってめんどくさくなったわけでは………………………………ない。


◇tale of 亞里亞,the theme - 『Innocence』



亞里亞はどこまで行っても白、白、白
この無垢を、あどけなさを突き通して、シスタープリンセスをRe-pureするといいと思う。咲耶の話が軽くはならないので、その対比として、徹底的に浄化し尽くす物語がいい。
そのためには、じいやさんも純潔じゃないと、ね。(最後はこんなオチか)





とまぁ、こんな感じです。ちなみに各テーマの頭文字をアナグラムすると『Sister Princess』になります。嘘です。pressが足りなくてlandが余ります。嫌な象徴だ。
で、これを素材に私が色々やったり、ギャルゲ論の叩き台として使ったりして付加価値をこれから付けていこうかと思います。

途中マジで他の方に頼りたくなった。つーか頼ってます。でも、「この妹については私が書くよりこの人に語らせたほうが良いものがあるんだろうなー」とは思うものの、「でもこの人は自分のマイシスを語れるのはもちろんだろうけど、きっと自分のマイシスについて他の人が書くことも読みたいだろうなー」と思ったので私なりの形を書いた。「私が読みたい」と思うなら、「まず私が書く」がblogの原則ですからね。

なんにせよ、当初の目的(だったか?)通り、メディアワークスはこれを参考にシスプリ3の製作に励んでください。ベビプリがゲーム化した時に初回限定版特典とかに付けてくれるだけでもいいから。(土下座)
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by sakuragi_takashi | 2008-11-07 23:32
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